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子供の歯が欠けてしまう原因はさまざまです。また、欠けの程度や出血の有無などが異なります。
中には放置しても問題ないケースもありますが、放置すると歯の生育に悪影響が及ぶ恐れもあるので、念のため歯科医院を受診することが大切です。
今回は、歯が欠ける原因や応急処置の方法、歯科医院で受ける治療について詳しくご紹介します。
子供の歯が欠ける原因は、主に次の4つです。
転倒や衝突などが原因で歯が欠けるケースがあります。例えば、スポーツ中の衝突や転倒、交通事故、階段からの落下などが挙げられます。転倒や衝突に関しては、前歯が欠けるケースが多い傾向にあります。
虫歯とは、虫歯菌が糖から酸を生み出して歯を溶かす病気です。歯の表面にはエナメル質があり、虫歯が進行するにつれて象牙質へと到達します。
象牙質が大きく溶かされると、その部分が欠けてしまい歯の機能が損なわれます。
また、エナメル質よりも象牙質の方が溶けるスピードが速いため、大きく欠けていないように見えても実際には象牙質が大きく溶かされている場合があります。
歯ぎしりと食いしばりは、ストレスや歯並びなどさまざまな原因で起こります。
体重の2~3倍ほどの力が歯にかかるため、毎日続けると歯が欠けてしまう場合があります。
特に、神経を除去した歯、虫歯、進行した歯周病の周りの歯は影響を受けやすいでしょう。
酸蝕歯とは、酸性の食べ物や飲み物、逆流してきた胃液などが原因で歯が溶けた状態を指します。
レモンやワイン、炭酸飲料、酢などは口腔内が酸性に傾くため、早めに歯磨きやうがいをしましょう。
子供の歯が欠けた時は、歯科医院を受診しましょう。このとき、応急処置をしておくと治療の成功率が高まります。
応急処置のポイントは、欠けた歯をできるだけ乾燥させないことです。歯の根と骨を繋ぐ歯根膜は約30分もあれば半分以上の細胞が死滅します。
そのため、欠けたらできるだけ早く適切な方法で対処する必要があります。
欠けた歯は流水で汚れを落としてから欠けたところに戻しましょう。ただし、洗いすぎると修復できる可能性が低くなるので、たとえ汚れたとしても流水で10~20秒洗うだけにしてください。また、歯の根を持つと細菌感染のリスクが高まるので、それ以外の部分を持ちましょう。
欠けた歯を元に戻すことが難しい場合は、容器に入れた牛乳に歯を浸しておきます。そして、できるだけ早く歯科医院で適切な処置を受けてください。
小さく欠けた歯は、詰め物で歯質を補います。白い歯科用プラスチックで埋めるので、近くで見なければ欠けた歯かどうかわかりません。
歯科用プラスチックは経年劣化によって変色するため、必要に応じて定期的に交換してください。
歯が中程度に欠けた場合は、被せ物治療を行います。保険診療と自費診療があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。
保険診療の料金は安いものの、審美性や耐久性は自費診療のものに劣ります。
そのため、前歯のような目立つ歯や奥歯のような強い力がかかる歯には、自費診療の被せ物がおすすめです。
歯が大きく欠けた場合は、いかに神経を残すかが重要です。神経を残すことができた場合は被せ物で歯質を補いますが、神経が露出している場合は神経を取り除く根管治療を行います。
神経を失った歯は栄養の供給が失われてもろくなるため、歯全体に被せ物をします。
歯が大きく破折した場合は、やむを得ず抜歯します。抜歯したところを放置すると隣の歯が傾いてくる恐れがあるため、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補う必要があります。
どの治療を選ぶかは、年齢や予算、歯に対する考え方、ライフスタイルなどで異なります。
豊富な経験があり、患者さんにとって適切な治療を提案できる歯科医院を選ぶことが大切です。
■まとめ
歯が欠けた直後は特に問題ないように見えるかもしれません。
しかし、放置すると歯の生育に悪影響が及ぶ他、周りの歯に負担がかかる恐れがあります。
結果的に歯を失う恐れがあるため、少し欠けた程度でも歯科医院を受診しましょう。
歯が欠けた場合は、その原因を突き止めて対処することが再発予防に繋がります。
当院では、歯が欠けたときの治療だけではなく、何度も歯が欠けるといったご相談も受け付けておりますので、どうぞお気軽にご来院ください。